
術前の症状
胸部の陥没は改善されます。
胸痛、息苦しさ、全身倦怠感、食思不振も改善されます。
心電図
この症例では、手術前のP波が逆転して落ち込んでいましたが、正常になる場合から平坦になるところまで改善されています。不完全右脚ブロックだったQRS波は正常になる事が多いです。漏斗胸が改善されて、心臓の位置のズレが治ったので、電気のベクトルが正常に近くなっているわけです。
次の症例ではP波が改善し、不完全右脚ブロックパターンだったQRS波も、正常心電図に改善しています。
胸部X線撮影(正面像)
胸椎側弯症、心臓の左方偏位があったのですが、術後は背骨のわん曲が改善されていることが認められます。
胸部X線撮影(側面像)
術前は心臓が圧迫されて背骨に近くなっていたのですが、術後の像を見ると、心臓と背骨の間隙が広がっていることがわかります。
胸部CT
ちょうどバーが入っていたあたりの断面です。
術前は背骨の近くにあった心臓が、背骨から外れていることがわかります。
腹部CT
術前は断面の中に肝臓の左葉が映り込んでおり、胃が下方に圧迫されていたのですが、術後は肝臓がこの断面より上に上がり、胃袋が前にきています。
心エコー
術前は大動脈弁のすぐ上に、漏斗胸によって圧迫された右室前壁が映り込んでいましたが、術後は右室前壁との距離が長くなっています。
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このコーナーでは、このすぐれた漏斗胸治療法である筋層下ナス法について、受診のお問い合せから、実際の手術法、術前検査、患者側の準備、医師側の心づかい、筋層下ナス法のメリットまで、まとめて詳しくご説明しています。ご自身やご家族の漏斗胸の症状についてお悩みの方は、ぜひご一読ください。
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