漏斗胸手術の準備として行っていただくこと|漏斗胸の治療なら松山笠置記念心臓血管病院

漏斗胸手術の準備として行っていただくこと 筋層下ナス法による漏斗胸手術のすべて

漏斗胸手術に耐えられる身体作り

漏斗胸手術に耐えられる身体作り

まず、慢性腸炎については、2週間~1ヶ月前から治療薬を服用していただきます。慢性腸炎や蓄膿症がある人が手術すると、ばい菌が血液を通して全身に広がるため、術後の傷の治りが遅くなってしまうからです。

そこで腸炎の治療薬で腸内のガスを出していただいた後に、手術の6日前から腸の常在菌を正常化するために、コーカサス地方で採れるヨーグルトの錠剤(ボンナリネ)を服用していただきます。

そうやって手術に耐えられるお腹を作っていただきます。

抗生物質は、耐性菌ができるとよくないので術前にはなるべく使いたくありません。

スポーツをされている方は、1ヶ月はお休みいただいて、肋骨や胸の筋肉をゆるくしてからお越しください。

前日入院で術前検査

前日入院で術前検査

いよいよ手術です。

ご本人は前日に入院していただき、術前検査を行います。

すでに血液検査や尿検査を行っている場合は、心臓エコーの検査だけで、松山滞在期間を1日減らすことができます。その晩は病室でゆっくり休んでいただきます。当院はなるべく入院期間も減らすように努力しています。

初診から2~3ヶ月以上たっている場合は、入院前日に外来受診をしていただいて、術前検査を受けていただいてから入院していただきます。

手術についてのご説明と同意

漏斗胸手術は安全性が極めて高い手術なのですが、当院では手術の前に笠置院長が必ずご家族にご説明をします。

ご家族がいない方、高齢者であったり、ご家族のご都合が悪かったりする場合には、ご家族の委任状を持った職場の同僚の方が来られるケースもあります。

漏斗胸手術は安全性が極めて高い手術なのですが

当院では免許証などの写真で本人確認をさせていただいて、そこから手術についてのご説明を始めます。

手術中の麻酔の危険性だけが漏斗胸手術のリスクですから、お付き添いの方は手術が終わったら帰っていただいても結構ですが、道後温泉に入ったり、松山観光をしてからのんびりから帰る方が多いようです。

高齢のご両親がいらっしゃる場合など、ご本人がご両親に道後温泉ツアーをプレゼントされて、そのついでに漏斗胸手術の説明を聞いてもらって、温泉に入ってから帰っていただくというケースもとても多いパターンです。

手術前の説明としてお伝えするのは、漏斗胸手術の必要性、手術時間(大体4~5時間。そのうち麻酔をかけるのに1時間、覚醒に1時間かかります)、全身麻酔をかけるドクターは愛媛大学病院から経験豊富な医師にお越しいただくことなどについてです。

漏斗胸手術自体のリスクはゼロです。リスクがあるとすれば麻酔で、日本臨床麻酔学会によると3,000~4,000分の1の死亡率と言われています。麻酔薬は吸入麻酔薬及び静脈麻酔薬、経静脈麻酔薬を使いますが、このリスクをカバーするために大学病院からそれぞれの麻酔薬の特性を充分に理解している優秀な医師にお越しいただいているわけです。

特に気管支喘息のある方は注意が必要ですが、時間をかけて対処することで安全な漏斗胸手術を行っております。

以上の事は印刷して患者さんとご家族にお渡しします。

ご説明の後、手術と麻酔についての同意書にサインをお願いします。

漏斗胸・胸郭変形の症状でお悩みの方はお問い合せください

このコーナーでは、このすぐれた漏斗胸治療法である筋層下ナス法について、受診のお問い合せから、実際の手術法、術前検査、患者側の準備、医師側の心づかい、筋層下ナス法のメリットまで、まとめて詳しくご説明しています。ご自身やご家族の漏斗胸の症状についてお悩みの方は、ぜひご一読ください。

疑問点などは、お問い合せフォームからご質問いただければ、なるべく早くお答え申し上げます。

すべての漏斗胸患者のみなさんが、一日も早くお悩みから解放されることを祈念しております。

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